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日本を代表する仏教民俗学者・五来重さんの『山の宗教 修験道案内』の紹介です。 (平成3年12月角川選書として刊行、今回は平成20年6月刊の角川ソフィア文庫版をテキストとしています。) 熊野や日光など日本の代表的修験道の霊地について、丁寧にわかりやすく解説した修験道の入門書です。 日本の民俗学には、柳田國男、折口信夫という巨人がいますが、五来重は、日本の豊かな自然を形作る山岳をフィールドとして、山岳信仰、修験道について民俗学に大きな足跡を残しました。厳然と聳える山々に畏怖の念を抱くと共に、恩恵に浴してきた人々。人と山とを観念的にも結びつけた山岳信仰や修験道は、日本の歴史や宗教・文化にも大きな影響を与えてきました。そうした山岳信仰の場を説明した本書を読むと、思わず旅したくなります。 この中で、第四講として富士・箱根の修験道が取り上げられています。万巻上人や箱根権現縁起絵巻の成り立ちについて書かれていますが、九頭龍権現のお話も出てきます。この九頭龍は芦ノ湖の神さまで、毎年7月31日には湖水祭が行われています。その際には、人身御供の代わりに三石三斗三升三合のお赤飯を芦ノ湖に納めます。 神さまの成り立ちには、自然のもたらす災害や倫理的な習わしなど生活の知恵から精神文化まで、様々な情報が隠れています。そうした昔の人のメッセージを読みながら、お祭りを楽しむのもまた楽しいかもしれません。 |
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